Knowledge for Well-being

教育内容の体系化とその充実

本学のカリキュラムの大きな特徴は、「こころ」「からだ」「文化」の側面から、人間を総合的・科学的に理解し、心身健康社会、生涯健康社会の実現に寄与することのできる人材を養成するための統合型の教育プログラムにある。

そのために全学を通じて「コア科目」を配置し、「人間科学概論」「行動科学概論」「生命科学概論」「文明科学概論」といった科目から総合的な人間理解を図り、さらに「心身健康科学概論」を、健康栄養学科、看護学科、リハビリテーション学科では初年次に開講している。心身健康科学科では、必修科目、選択必修科目として3年次以上の学年で学修する。これらの科目から本学の建学の精神を涵養するとともに、人間のこころとからだの相関性を理解する心身の相関性の理解を促す科目群として、保健医療人の基礎教育として、また社会人の生涯教育として本学が重視している。

 特に健康栄養学科、看護学科、リハビリテーション学科では、この総合的な人間理解を基礎分野として、専門基礎分野、専門分野へと発展させ、臨床実習を経て、ライセンス取得に導き、本学の教育理念である「人々の健康と幸福に寄与する」ことのできる人材へと成長していく。

人間科学部 心身健康科学科

人間をこころ・からだ・文化の面から追求して真に人間を理解し、自立と共生の心を培い、活力あふれる創造性と豊かな人間性を育む、とする建学の精神をもとで、教育課程が体系的に編成されている。本学での学修を円滑に進めるために必要とされる基礎的な知識や技能を習得するための『基礎科目』、「こころ」・「からだ」・「文化」の側面から人間を総合的に理解するための基本的な知識・概念を学ぶ必修科目である『コア科目』、人間を総合的に理解するために諸科目で学んだ内容を、「よりよく生きるための知恵」へと統合する視点を学ぶための『統合科目』、そして、「こころ」・「からだ」・「文化」の関連性を踏まえ、それぞれの領域を専門的に深く学ぶための『分野別科目』からなる。『分野別科目』は「こころ・精神の理解」、「からだ・保健の理解」および「文化・社会の理解」の3分野に区分される。さらに「人間総合科学」の理念を踏まえ、本学での学修の集大成として、学生自らが有する課題・問題等に関して自律的に探究することを通し、「よりよく生きるための知恵」を修得することを目指す「卒業研究」がある。

カリキュラム

人間科学部

健康栄養学科のカリキュラムの特徴は現代社会の中で問題となっている「こころ」と「食・栄養」にかかわるカリキュラムが充実している点があげられる。医療職間の連携を図る上で必要となるコミュニケーション力を図る「コミュニケーション演習」を1年次の必修科目に設置している点や心理系の科目として「こころの科学」「発達心理学と環境」「カウンセリング論」「カウンセリング実習」「精神保健」など配して、心身と「人間」「健康」への理解を深める。また、実践的な管理栄養士の育成を具現化するため、1年次の「食事計画実習」をはじめとして、各年次に実践力を涵養する実習科目を配して指導を行っている。

健康栄養学科 カリキュラム ヘルスフードサイエンス学科 カリキュラム

保健医療学部

看護学科とリハビリテーション学科では、健康栄養学科とともに、医療職間の連携で基礎となるコミュニケーション力を向上させるため「コミュニケーシ演習」を必修科目に設定している。人との良好な関係作りの手法を身につけ、疾病や障がいを持つ様々な状態の人を理解し受け入れる素地をつくる。また、医療職としてのキャリア形成についても、「職業とキャリア形成」を初年次に、3年生では、「保健医療福祉専門職連携論」の科目を設定し、医療職としての自覚や態度の形成、チーム医療を含む専門職間連携について学修できるよう指導する。

さらに学年進行とともに、各専門基礎・専門科目では多くの実習・演習科目を配し、修得した知識や技術の統合化を図り、応用力・問題解決能力とともに臨床技術の基礎能力の向上を目指す。その基礎となるのが、総合的に人間を理解する能力であり、また、多様な連携を可能にするのがコミュニケーション力である。個別の座学だけではなく、各実習科目、演習科目の授業に際して,少数教育とともにグループ編成の人数を変化させたグループ学修などを通じて、双方向型のアクティブラーニングを実施し、高度な問題解決能力を養っている。

看護学科 カリキュラム リハビリテーション学科 理学療法学専攻 カリキュラム リハビリテーション学科 義肢装具学専攻カリキュラム

大学院 心身健康科学専攻

心身健康科学専攻では、人間をとりまく現象をふまえながら「こころ」「からだ」の有機的関連性を考究し、心身の健康に関する専門知識を総合的に教授・研究する。通信教育課程ではあるが、修士課程では、検査機器や測定機器、解析ツールを用いての調査研究をデザインするプロセスを学び、心身相関の理解・認識を深め、研究デザインやデータ収集・分析する能力を養う。本専攻は、心身の健康に関する情報や知識を系統立て、その有機的関連性と法則性を社会的・文化的視点もふまえて心身相関に関する統合理論の体系化を目指す。

カリキュラム

大学院 健康栄養科学専攻

健康栄養科学専攻(修士課程)では、食と栄養そして心身のメカニズムについて高度な知識を修得し、その専門的背景を軸とした研究能力・栄養指導能力を教授する。心と身体の両側面から健康にアプローチし、その物質的基盤にかかわる食と栄養および心身の高次機能についての基礎、専門的知識及び幅広い視野、研究遂行能力を修得するとともに、各現場での栄養指導力を高める。

カリキュラム