今年に入り、震災や事故などが相次ぎ、被災されたみなさまに心からのお見舞い申し上げます。本学でも学生さんからの支援希望の力強いお言葉を頂き、義援金などによる支援を進めています。どうぞよろしくお願いいたします。
今回の能登での地震は、過去を振り返ると1000年に一度の大地震といわれていますが、他にも近年大きな地震が各所で頻発しているように感じます。過去の地質的データのみならず伝承などの民俗的な資料も含めてビックデータとして今後の予測を行うということですが、地震に関しては今でもなかなか予測が難しい難問になります。
以前は、天気予報ほど当てにならないものはないとされていましたが(それでも私は未来を予測できる予報士のおじさんにあこがれてしまいましたが…)、気象予報に関しては、ここ近年の予測精度は時間的にも空間的にも飛躍的に向上してきており、スマホの情報を見るだけで雨に濡れずに済まされています。
この人類の飛躍ともいうべき未来を予測できる力は、AIだけなく、精度の高い簡便な機器センサーなど、ソフトウェアおよびハードウェア両方による技術進展による社会浸透が、世界的な第4次産業革命を引き起こすと予言されるほどの大きなムーブメントとなっており、気象予測もその一端としてなくてはならないものとなっています。そして今後は人間への応用も大きく期待されます。
私たちの学科名である心身健康科学に含まれる、こころとからだのつながり、健康に向かう仕組みの理解は、今の時点では地震予測のように未知で複雑なものかもしれません。でもAIを含む大きなムーブメントは、きっと今生活を行う私達人間がよりよく生きるための力となってくると思います。そのための考え方、実践の学びは、ずっと本学が開設された当時から大切な科目内容になっており、社会人・高校からの進学者だけでなく、リタイアされた方や主婦の方なども含めた多くの卒業生に広げられています。また近年では「こころとからだのデータサイエンスコース」や、医療系資格所有者が専門学士を取得できるリカレントプログラムなどとして系統的に学ぶしくみを整えています。
これからの時代の脅威としてのAIではなく、人間を活かすための手立てとして、一緒に学びを進めていきませんか?