『華蓮だより』では、心身健康科学科の卒業生、在学生のみなさんへ向けた教員からのメッセージをお届けしていきます。

2020年・6月号

6月号を掲載しますのでご覧ください。6月号は、鈴木はる江先生、三橋真人先生、鮫島有理先生からのメッセージです。

通信制大学で学ぶ特徴を活用しよう 人間科学部学部長 鈴木はる江

 2020年の新年度は,新型コロナウィルス感染予防対策で全国の大学において入学式中止,授業の開始の遅れ,オンライン授業への変更と対応に追われてきました.人間総合科学大学は2000年に通信制の私立大学として人間科学部心身健康科学科が開学し,その後は通学制の学部学科を増設して現在に至っています.通信制の心身健康科学科は,多彩なテキスト履修やオンライン授業のコンテンツを揃え,インターネットでの試験やレポート提出と,全て自宅で効率的に学修できる仕組みを整えてきました.
 こうした通信制の学習はご自身のペースでいつでも学修できるメリットがある一方で,学生の皆さんは孤立しがちです.本学では,学生がいつでも担任や科目担当教員へポータルサイトやTV会議システムを介して質問・相談できる仕組みも整え,学生各人の学習をサポートしています.このコロナ禍の中,多くの学生さんがこの学習システムを活かして着々と学習を進めている様子がポータルサイトでのやり取りから伺え,教員として嬉しく思うとともに学生さんの学習意欲に励まされております.このような事態だからこそ,通信制大学の特徴を生かした学修の場を滞りなく提供できていることを再確認し,さらなる教育の充実化に取り組んで行こうと気持ちを新たにしているところです.
 この困難な状況の中,インターネットを活用したコミュニケーションやテレワークが広く推進されています.人間総合科学大学の教職員は,通信制教育の重要性を改めて再認識し,さらなるカリキュラムやシステムの充実化を図っていかなければと一丸となって取り組んでいる状況です.学生の皆さんと一緒にこの状況を乗り切っていきたいと切に思うこのごろです.

よろしくお願いいたします! 人間科学部心身健康科学科 三橋真人

 今年度より、人間総合科学大学で教鞭をとることになりました、三橋真人と申します。よろしくお願い致します。
 早速ですが、私の研究テーマをちょっとだけ紹介します。私の研究テーマは「笑いと免疫力の関係」です。実は、「笑い」には免疫力を高める効用があると言われている。「笑い」がストレスを解消し、病気を遠ざけることが様々な研究で明らかになりつつあります。免疫力を高めることから、生活習慣病の予防にも役立つのではないかということで、注目を集めています。また、わが国の抱えている課題は少子高齢化ですね。その中でも、高齢化にともなう医療費の増大に、国は頭を抱えています。
 現在の笑い研究では、性別によっても「笑い」には違いがあり、「声を出してよく笑う」を性別でみると、男性40%、女性60%で、女性のほうがよく笑うことが分かっています。 
 さらに、年齢とともにストレスが増し、笑えなくなると指摘されています。「よく笑う」は30代が65%、40代が50%、50代が45%と徐々に「笑い」が減っていくのです。
 なぜ年齢を重ねるにつれて笑わなくなるのかは、ストレス説が有力です。年齢とともにストレスが増え、笑えなくなると考えられています。ただし、人生で最もストレスが多いのは30代、40代と考えられるので、60代、70代のほうが「笑い」の回数が少ないことから、ストレス以外の要因も大きいのではないかとの見解もあります。ストレス以外の要因について着目する見解としては、脳機能が「笑い」と関連しているという説があります。ただ、「笑い」により脳機能が高まるのか、脳の認識機能が高いことから「笑い」が促されるのか、どちらが一体先なのかということについては、まだ解明されていません。
 「笑い」は、心の健康にも身体の健康にも有効性を持ちます。ヘルスリテラシーの効果を高めるために、笑い研究を進めることはわが国の医療費抑制につながるかもしれません。
 そんな研究をしています。興味のある方は一緒に学びませんか?

10年後、20年後はどんな自分ですか? 人間科学部心身健康科学科 鮫島有理

 2020年度は、世界中で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が猛威を振るい、大変な幕開けとなりました。そのため、授業開始が遅れ、大学、大学院の授業もオンライン授業に変更して実施しています。

 私自身、獣医学科に入学・卒業以来、いくつもの大学、大学院に在籍してきましたが、大学生と大学院生の通算在籍期間が20年以上になることに気がつきました。社会人になってからも大学、大学院に通っていたので、「そんなに大学に行くなんて勉強が好きなんですね」と言われることが多くありますが、「勉強」という行為自体が特に好きだったわけではなく、興味のあることをもっと知りたい、深く知りたいと思った結果なのだと思います。そのように、好奇心の赴くまま、獣医学、臨床心理学、仏教学と分野の違う世界をのぞいてきました。
 その傾向は臨床心理士として心理臨床に携わってからも変わりなく、教育、医療、産業の領域の様々な職場で臨床経験を積ませていただくことになりました。そのおかげで老若男女の幅広い世代の方の様々な悩み、苦悩の一端を知ることができました。それは、自分自身の経験になっただけでなく、心理臨床家としてどのような方が相談にいらしても対応できるという自信につながったように思います。
 現在、世界では未曾有の事態が起きています。新型コロナウイルスと言われる未知のウイルスは未だ治療法も確立しておらず、ワクチンも作られていません。そのような感染症が世界中で感染拡大し、多くの死者、重傷者を出していますが、過去にもわが国では多くの死傷者を出した災害が起きています。阪神淡路大震災(1995年1月17日)の際は、多くの死傷者が出て、PTSD(Post Traumatic Stress Disorder:心的外傷後ストレス障害)という言葉が世に知られるようになると同時に、臨床心理士が活躍したことでも有名になりました。当時、私は「臨床心理士」の存在すら知りませんでしたが、そんな私が、東日本大震災(2011年3月11日)が起きた時には、臨床心理士となり、緊急派遣スクールカウンセラーとして被災地に派遣され、支援にあたることになりました。本当に人生というのは不思議なものだと思います。

 本学で学ぼうと思われた方、そして、このページを読まれている方は、きっと好奇心が旺盛で、やる気がある方でしょう。本学における「こころ」、「からだ」、「文化」を切り口とした様々な科目を学ぶことが、10年後、20年後に自分でも想像すらできないような未来への一歩になるかもしれません。外に目を向けると、先が見えず不安になることが多くあると思いますが、自分の内面に目を向け、知見を広げることはいつでも可能です。このような時だからこそ、自分の知りたいことや興味のあることを、好きなように、好きなだけ、打ち込んでみてはいかがでしょうか。教職員一同、皆さんの学修を応援しています。

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