義肢装具学専攻海外研修の報告

2016.03.29 [プレスリリース]
3月6日から13日までの8日間、タイの義肢装具関連施設を巡る海外研修に義肢装具学専攻の学生11名が参加しました。この研修ツアーは『リハビリテーションと国際協力』(2年次・選択科目)で学んだ知識を背景に、修学への更なる動機づけや国際感覚を養うことが目的です。
はじめに訪問したのは、国立シリントーン・リハビリテーションセンターが主催するモバイル・クリニックです。これは同センターが国内で行う奉仕活動の一環として地域の障害者へ義肢や装具を無償提供するアウトリーチ・プログラムで、今回は首都バンコクから250キロほど離れた東北地方の玄関口、ナコンラチャシマ県(通称、コラート)のマハラート病院の一角にキャンプが張られ、200人以上の切断者へ義肢が提供されました。6日間のキャンプのうち我々が参加したのは2日目と3日目で、学生は部署に分かれ、それぞれ採型(切断端の型どり)や義肢ソケットの製作、義足の組み立てなどを行いました。日本を出発してわずか1日半後に過酷な状況でのプログラムなりましたが、現地の義肢装具士やスタッフと交わりながら喜々として作業に取り組んでいた学生諸君の姿が印象的でした。短期間ではありましたが、地域の障害者への支援に直接携わることができたことは、学生に諸君にとって大きな自信になったことと思います。
第2の訪問地はバンコクにあるマヒドン大学医学部シリラート病院です。同医学部は国内で最も権威の高い大学病院で、全国から患者が集まっています。これに付属している義肢装具学士課程Sirindhorn School of Prosthetics and Orthotics:SSPOは国内唯一の養成校であるだけでなく、国際義肢装具協会(ISPO)から国際水準の教育レベルにあることの認証を受けた学校でもあります。訪問初日はニサラット校長先生による大学紹介に続き、3年生の授業に参加しました。慣れない環境で、また、英語での授業ということもあり皆緊張した様子でしたが、休憩時間には学生間で談笑する場面もみられ、異なる国で同じ学問を学ぶ学生同士の交流ができたのは良かったと思います。2日目の臨床部門での見学では、重篤な皮膚疾患患者の義足や両下肢の機能障害、脳性麻痺など、いずれも大学ではみられない症例をみることができました。施設側のご厚意により、それぞれのケースを担当している義肢装具士さんが学生への説明や質疑応答も引き受けて下さり、大いに勉強になった様子でした。
このように、海外での見聞を広めることは国際人としての素養を身につけるだけでなく、専門職としての可能性を広めることにもつながります。また、大学での学びの動機づけにもなることでしょう。今後も学生諸君からの要望があればこのような機会を提供して行きたいと考えています。
最後に、研修期間中に現地で我々を温かくサポートしてくださった以下の方々へ、この場を借りて心より感謝申し上げます。 

  • Dr. Daranee Swapan(シリントーン・リハビリテーションセンター所長)
  • Mr. Tawatchai Junsaard(同センター義肢装具部門主任)
  • Ms. Skalaxy Juon(同センター義肢装具士)
  • Dr. Nisarat Opartkiattikul(マヒドン大学医学部シリラート病院SSPO校長)
  • 矢田盛夫先生(マヒドン大学医学部シリラート病院SSPO臨床部門主任)
(文責:義肢装具学専攻教員・坂井一浩)
義足の型どり(モバイル・クリニック)
モバイル・クリニックでの激辛(?)ランチ
モバイル・クリニックでの激辛(?)ランチ
義足の型どり(モバイル・クリニック)
モバイル・クリニックでの義足組み立て
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モバイル・クリニック参加最終日
義足の組み立て(モバイル・クリニック)
SSPOでの授業参加
SSPOでの授業参加
SSPO校長・ニサラット先生と
SSPO臨床スタッフの皆さんと
SSPO臨床部門での症例検討
SSPO臨床部門での症例検討
SSPO臨床スタッフの皆さんと
SSPO校長・ニサラット先生と

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