心身健康科学とは

心身健康科学がめざすもの

 私たちが提唱する「心身健康科学」は、人間を「こころ」と「からだ」の有機的な関連性を踏まえて「生命」「人間」「健康」「精神」について探求する新たな学問領域です。この新機軸の学問を誰に学んでほしいか……まずあげられるのが、生命とは何か、人間とは何か、健康とは何か、心とは何かというテーマに関心を持っている人々すべてです。

 その理由は……現在の先端科学は、21世紀に入り、これまで謎とされてきたさまざまな生命現象や人間の特異性とは何かといったことを解明しています。さらに、それら科学の成果が日常生活に密接に関係するようになってきています。特に、深刻なストレス社会が進み、生涯健康社会が望まれる中で、「こころ」と「からだ」の健康についても科学的な根拠に基づく知識が必要不可欠となっています。

 "心身健康科学概論"に、生涯にわたる「"健康"に関して、正確で統合的な情報を得て、それに基づいて"よりよく生きる"ことを私たちは選択し判断していくことが必要である」という記載があるように、心身健康科学は、こころとからだの相関性を軸に人間を多面的・総合的に理解し、"よりよく生きるための知恵(Knowledge for well-being)"を創出するという特徴をもっています。まさに、今を生きている私たちに求められていることは、さまざまな科学から最善の生き方を選択することにあるのです。

 その点で心身健康科学を学ぶことによって、はじめて心身の健康や生涯健康の真の意味を理解し、「よりよく生きる」「命(人生)の運用上手」という思いに到ることができます。その結果、自らの人生をプロモートしようとする意志が生まれるものと考えています。

 そして、世界中の人々が心身健康科学を理解し、一人ひとりの"よりよく生きるための知恵(Knowledge for well-being)"を創り出すことができれば、この知恵こそが、この地上に生きとし生ける全ての人々が背負う「生きる」に伴う苦難を乗り越えるための基本的な知識と思考方法の支えとなり、今を生きあしたを生きるための礎となります。そして心身健康科学の考え方が人類の共通理解として遍く広がることでKnowledge for well-beingによる絆(連帯)が生まれ、地球環境も社会環境もよりよく進化していくものと信じています。

心身健康科学とは

 心身健康科学は、人間の存在を、"からだ"の各部の機能と、認知・感情・意思などの"こころ"の活動、さらに社会や文化、環境などが相互に影響しあうことで有機的に働く全体像として捉えます。そのため人間に関わる諸科学(脳科学や生命科学、免疫学・生理学、進化人類学や自然進化学、発達心理学や認知心理学、さらには東洋医療など)を横断的、統合的に扱い、その統合理論の構築を目指す教育研究領域です。


 人間総合科学大学大学院・人間総合科学研究科は、心身健康科学の体系化を目的とした、心身健康科学専攻と、「食」と「こころ」「からだ」の関係を解明する健康栄養科学専攻の2専攻を擁しています。また、心身健康科学の学術研究の拠点として、人間総合科学心身健康科学研究所において、心身相関に関わる先端の研究を行っています。

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