HAS(Human Arts and Sciences)

発行:人間総合科学大学、日本心身健康科学会
ISSN 1884-6262
 人間総合科学大学の生涯学習特別講義の講演録をまとめたものです。本誌は人間総合科学の最先端領域をピックアップした学術雑誌です。下記9号まで発刊中です。

HAS(Human Arts and Sciences) 著者
HAS第9号 特集
食を通して、こころとからだの健康生活習慣を
定価(税込):1,200円
監修:久住 眞理
著者:板倉 弘重・玉木 雅子・白石 弘美
HAS第8号 特集
健康長寿のすすめ―心身ともに豊かな「老い」をめざして
定価(税込):1,200円
監修:久住 眞理
著者:柴田 博・小林 修平・近藤 昊
第7号 特集
「死への準備教育~あなたは死をどう迎えますか~」
定価(税込):1,200円
監修:久住 眞理
著者:アルフォンス・デーケン・大東 俊一・青木 清・中山 和久
第6号 特集
「こころとからだをストレスから守る仕組みを探る」
「痛みは何故あるのか―防御あるいは罰?―」
定価(税込):1,400円
監修:久住 眞理
著者:ブルース・S・マキューエン ・ ロバート・F・シュミット・鈴木 はる江・久住 武・新井 康允・小岩 信義・林 ?治・鍵谷 方子・庄子 和夫
第5号 特集「よりよく”老い”を生きる~あなたは”老い”をどう生きますか~」
定価(税込):1,200円
監修:久住 眞理
著者:佐藤 優子・阿部 正俊・青木 清
第4号 特集「脳と心の進化~なぜ宇宙は人類をつくったのか~」
定価(税込):1,200円
監修:久住 眞理
著者:桜井 邦朋・大隅 典子・青木 清・庄子 和夫
第3号 特集「Knowledge for well-bing -よりよく生きるための知恵 ~「こころ」と「からだ」の健康を科学する~」
定価(税込):1,200円
監修:久住 眞理
著者:長谷川 眞理子・久住 武・新井 康允・鈴木 はる江・川口 毅・筒井 末春
第2号 特集「現代の家族を考える-家族病理と心身のケア-」
定価(税込):1,000円
監修:久住 眞理
著者:斉藤 学・久住 武・中野 博子・島田 凉子
第1号 特集「脳を育む、心を育てる~心身の成長と脳の発達~」
定価(税込):1,200円
監修:久住 眞理
著者:久住 武・新井 康充・和田 圭司・西条 寿夫・小泉 英明・久住 眞理

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価格 : 第6号1400円(税込) 第9号、第8号、第7号、第5号、第4号、第3号、第1号1200円(税込) 第2号1000円(税込) 造本体裁:A4
送料 : 全国一律450円。ほかに代引手数料315円がかかります。

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第9号 特集
食を通して、こころとからだの健康生活習慣を

発行:人間総合科学大学、日本心身健康科学会
ISSN 1884-6262

HAS9号は、人間総合科学大学2010年度第2回生涯学習特別講義「食を通して、こころとからだの健康生活習慣を」(2010年12月11日開催)の講演をまとめたものです。

食を通して、こころとからだの健康生活習慣を Knowledge for well-beingの観点から「食」を語る

 日本人の三大死因は、がん、心疾患、脳卒中ですが、それら死因の要因には、生活習慣因子、環境因子、遺伝因子があげられています。その中でも生活習慣因子が最も高いといわれています。これは、がんも含めた、心疾患や脳卒中などが、生活習慣病であるといわれるゆえんであり、今では、治療よりも予防することに重点が置かれています。
 皆さんもご存知のように、生活習慣病は、年齢を問わず、食生活の乱れ、運動不足、飲酒、喫煙などの生活習慣が病気を生み、その乱れが病気の進行を左右する一群の疾患を指します。その生活習慣の乱れの中でもっとも影響のあるのが、食生活、食習慣です。つまり、現代人にとって、食は、「生活習慣病」と大いに関係しているとともに、食生活、食習慣の改善が生活習慣病の予防に役立つというわけです。
 ところが、現代社会において、食の好みは細部において極めて多様で複雑になっています。その多様さ、複雑さが、現代の食文化としての個性を生んだ一因でもありますが、一方で、飽食の時代を生み、生活習慣病という文明病を生んだ原因ともなっています。あるいは「健康病」という現象が、近年話題になっています。人生に生きがいや目的もなく、いたずらに健康や長寿にこだわり、インターネットやマスコミの過剰な知識に溺れ、「健康」そのもののために心を痛める現代的な病(やまい)です。まさに日本人の平均寿命が、男性は世界4位、そして女性は世界1位になったものの*1、「長寿=健康&幸せ」であるといえるのかどうか、今の日本では大きな疑問が残ります。
 さらに「食」は、とてもフィジカル(身体的)な側面を持つとともに、メンタル(心的)な面への影響も大きく、同時に、食欲は人間が生きていくうえで欠かせない欲求で、生存にかかわる問題です。「食の質」にこだわれば、気分次第で「おいしさ」が変わり、さらに欲求が強ければ食べる量も変わってきます。
 また現代社会における食の問題は、情報の細分化、分節化という状況下で、食の情報、健康情報が独り歩きしています。また現代社会においては、健康を装う商品が健康を蝕み、心を装う商品が心を蝕んでいく危険性すら存在します。
 そこで食生活や食習慣の改善には、科学的な根拠に基づく情報を入手することと、こころとからだの相関性という観点から情報を選別することが求められます。そして得た情報をどのように使うのか、それが生きた知識=すなわちKnowledge for Well-Being(よりよく生きるための知恵)を活かす工夫です。
 いいかえれば、私たち生活者には、情報の受け手として、食の情報に単純に向き合うのではなく、その情報をどう選び、使い分けるかといった「自律性」と、また大量に提供されしかもばらばらになった情報の断片をつなぎ合わせて再構築する「統合力」こそが必要なのです。すなわち食に関しても、よりよく生きるための知恵(Knowledge for well-being)を獲得することこそ、「長寿=健康&幸せ」という図式を手にする近道であると思います。

*1 世界保健機関(WHO)2010年版「世界保健統計」より』 巻頭言より

目次
あなたが生活習慣病になる理由・・・板倉弘重(茨城キリスト教大学 名誉教授、認定臨床栄養指導医)
生活習慣病を予防するための食育・・・玉木雅子(人間総合科学大学 人間科学部健康栄養学科准教授)
臨床栄養の面から生活習慣病を考える・・・白石弘美(人間総合科学大学 人間科学部健康栄養学科教授)
パネルディスカッション・・・小林修平[人間総合科学大学 健康栄養学科学科長](コーディネーター)、板倉弘重、白石弘美、玉木雅子(パネリスト)

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第8号 特集
健康長寿のすすめ―心身ともに豊かな「老い」をめざして

発行:人間総合科学大学、日本心身健康科学会
ISSN 1884-6262

 HAS8号は、人間総合科学大学2010年度第1回生涯学習特別講義「健康長寿のすすめ―心身ともに豊かな「老い」をめざして」(2010年7月10日開催)の講演をまとめたものです

健康長寿のすすめ―心身ともに豊かな「老い」をめざして 豊かな「老い」を実現する、新しい「自立」と「共生」

 今回の生涯学習特別講義は「健康長寿のすすめ―心身ともに豊かな"老い"をめざして」
というテーマで、老年学、栄養学、生化学といった幅広い領域から、「老い」の問題とその生き方を考えて みました。
 今、日本の「老い」の問題で何が問われているのか……マクロな視点からみれば少子高齢化の現象は、 他の先進国と同じように、日本の社会に大きな変革をもたらしていますが、ひとつに、経済中心の社会の 在り方があらためて問い直されて、地域や人々に新たな「自立」が迫られています。また「老い」社会ととも に訪れる人口減少は、否応なくグローバルな社会を形づくっており、さまざまな人々(民族や国民の異な る人々を含み)の新たな「共生」という課題を生んでいます。そこに未婚や離婚の急増や、家族ネットワー クの弱体化が加わり、「老い」を取り巻くシステムを根本的に考え直す必要があるといわれています。
 その現状のもとで、私たちには、どのように生きていくのか、どのような生活像を持ち、どのようにそ れを実現していくのかを考えなければなりません。
 このとき最も重要となるキーワードが、新しい時代に合った「自立」と「共生」の実践、あるいはこれまで 言われてきた「自立」と「共生」からの脱却ではないかと思っています。
 私は、「自立」とは、自分の足で立ち、自分の頭で考え、自分の心で感じ、自分の命を燃やして生きていく こと、「共生」を、千変万化の時の中で、万物を慈しみ感謝し、慎み深く、互いを支え合い、ともに生きる責任 を果たすことと定義しています。このことは地域や社会にとっても、個人にとっても、あるいは地球人と しても、今後の指針となる考え方に違いないと思いますが、その実現のために、私たちには、互いの自立性 と異質性を尊重し合う心と、自己による意思決定が強く望まれるでしょう。
 今回の、生涯学習特別講義は、これまで、年齢や性差の問題として語られてきた「自立」と「共生」の概念 を超えて、心身ともに豊かな「老い」をめざす、私たち「人間」ひとりひとりが、「自立」と「共生」の新しい考 え方を理解するうえで、貴重な体験となったはずです。 』 巻頭言より

目次
要介護予防からアクティブ・エイジングへ・・・柴田 博(人間総合科学大学 保健医療学部 学部長)
高齢者のこころとからだ―栄養と運動から・・・小林 修平(人間総合科学大学 人間科学部 健康栄養学科学科長)
心身ともに豊かな老いを生きる、抗加齢の仕組み・・・近藤 昊(人間総合科学大学 大学院教授)
パネルディスカッション・・・柴田博、小林修平(コーディネーター)、近藤昊、中山和久(司会)

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第7号 特集
「死への準備教育~あなたは死をどう迎えますか~」

発行:人間総合科学大学、日本心身健康科学会
ISSN 1884-6262

「「死への準備教育~あなたは死をどう迎えますか~」」  人間総合科学大学2009年度第3回生涯学習特別講義「死への準備教育~あなたは死をどう迎えますか~」(2010年3月13日開催)の講演録をまとめたものです。

『死への“よりよく生きるための知恵”
 人間は最期の瞬間に向かってどのようによりよく生きるのか――この表題は、一見パラドクスのように見えますが、その意味は、今回の生涯学習特別講義「死への準備教育」の、アルフォンス・デーケン先生の講演録を読んでもらえると、非常に納得できるのではないでしょうか。ここで私は、death educationによって得られる「知恵」と心身健康科学との関係に焦点を絞ってお話したいと思います。
 心身健康科学の対象とするテーマの中に「いのちの誕生の意味と、いのちの連続性を知る」という大きな命題があります。この命題は「死とどう向き合うか」、いうなれば「どう生きるか」ということにもつながります。
 そこで心身健康科学における「いのちのつながり」をいくつかのレベルに分けて見てみます。
 まず、地球上のあらゆる生命は、三十数億年前に誕生した原初的な生命体が分化し、いのちのつながりの中で存在しているということ。これが生命そのもののつながりです。
 また、人間は、その誕生以来、他の哺乳類と同様に(贅沢を極めない、無駄な食を慎むといった前提を踏まえて)複雑な食物連鎖の中で他のいのちを食し、いのちをつなぎます。これが自然とのつながりです。
 かつて親の暮らしは、子から孫へ口伝し、しつけという形でつながっていました。これが世代のつながりです。近代以降は、その役割を教育が担っています。
 文化もまた言葉を介して伝播します。人類が印刷機を発明して以来、文化は書物という道具を使ってつながってきました。現代では書物の代わりに情報機器がその役目を果たしていますが、これが文化・文明とのつながりです。
 さらに人間は1つの受精卵から出発し、個体が死ぬまで、その構成単位である細胞は、死と再生を繰り返し成長し続けます。これが成長のつながりです。
 また人間は親からの愛情を受け、社会からの教育を受け、成長し、社会と関わり、親として子を慈しみ、自分の親を看取り、社会を退き、生涯を終えます。これが社会とのつながりです。(これらの例は単純な図式ではありますが)私たちは、このようなたくさんのいのちのつながりに支えられて生まれ、そのつながりの中へと死んでいくのです。
 日常を振り返ると、私たちは、後悔を繰り返しながら生きています。よりよく生きることがたやすいことではないことを体験的に知っています。死に際してだれもが、人生を生きてきて「よかった」というあたたかな感情と感謝と、自らをたたえる心境に至りたいと願っています。そのために、私たちは、たくさんのいのちのつながり=いのちの誕生の意味と、いのちの連続性を知り、自身の一度限りの生涯を悔いなく生き切ることが大切です。ですから表題にある「死への“よりよく生きるための知恵”」とは、悔いなくよりよく生ききるための知恵でもあるのです。 』 巻頭言より

目次
死への準備教育・・・アルフォンス・デーケン(上智大学名誉教授)
日本人の他界観―「死への準備教育」の手がかりとして―・・・大東俊一(人間総合科学大学 人間科学部 人間科学科 学科長)
終末期とリビングウィル―生命科学と生命倫理の立場から―・・・青木清(人間総合科学大学副学長、同大学院人間総合科学研究科長)
死の覚悟を学ぶ―現代の巡礼から―・・・中山和久(人間総合科学大学 講師)
パネルディスカッション・・・アルフォンス・デーケン、青木清、大東俊一、中山和久、久住眞理(人間総合科学大学学長)

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第6号 特集
「こころとからだをストレスから守る仕組みを探る」
「痛みは何故あるのか―防御あるいは罰?―」

発行:人間総合科学大学、日本心身健康科学会
ISSN 1884-6262

「こころとからだをストレスから守る仕組みを探る」  人間総合科学大学2009年度第2回生涯学習特別講義「こころとからだをストレスから守る仕組みを探る」(2009年11月14日開催)、2009年度人間総合科学大学鍼灸医療専門学校記念講演「痛みは何故あるのか-防御あるいは罰?」(2009年7月24日開催)の講義録、および2010年3月に提出されて2009年度心身健康科学調査班の調査報告をまとめたものである。

『いのちを守るシステムとしての「アロスタシス」、「痛みの機構」
 今回の本誌の鍵となるテーマは、ストレスの新しい概念であるアロスタシスと、人間の痛覚についてです。アロスタシスについては、ブルース・S・マキューエン博士の、また痛覚システムについてはロバート・F・シュミット博士の講演録をお読みいただきその詳細を理解していただきたいと思いますが、ここで私は、「物質」と「生命」の関連からアロスタシスを、そして「生命」と「精神」とのかかわりという視点で痛みの機構について少し考えてみます。
 現在、タンパク質の研究が進んでいますが、そのひとつにストレスタンパク質の働きに関する研究があります。このストレスタンパク質は、外部からストレスが加わると現れるもので、壊れかけたタンパク質の本来の機能を修復したり、壊れるのを防ぐ機能を持っています。また最近の研究では、ストレスタンパク質が、生物の進化にも影響していることが分かってきました。すなわち生物は、(物質である)タンパク質というミクロなレベルで見ても、ストレスを乗り越えることで進化してきたのです。言い換えれば生物はアロスタシスの状態、いわゆる生体が安定状態を維持できるように変化し、それが進化へとつながっていくと考えられます。
 一方、シュミット博士の講演テーマである痛覚システムも、いのちを保つ機構です。痛みは危険を伝える重要で原初的な生体防御システムであることが報告されていますが、さらに痛み=危険を警告する情報は、脳内の扁桃対に直接伝えられ、味覚や嗅覚など人間の本能的な嗅覚の形成にも影響していることが明らかになりつつあります。つまり痛みは、ヒトの「生命」を危害や危険から守る警報として機能しているだけでなく、感覚の形成、ひいては精神の形成にも関係していて、人間が生き残る上で欠かせないシステムとしての進化を遂げ、現在も私たちの中で働いているのです。
 今回、ご講演いただいたマキューエン博士とシュミット博士は、2009年に京都で開かれた第36回国際生理学会世界大会(IUPS2009)に招待されて世界的に著名な研究者です。そのお二方のご講演をあわせて拝聴することができた幸運に大変感謝しています。また、心身健康科学では、科学技術がこれまで「物質」から「生命」の探求へ向かい、そして今後「精神」の究明へと進展していくだろうという考え方を持っています。その意味でお二方のご講演は、「物質」「生命」「精神」のそれぞれのかかわりを示す概念であるという点から、私たちが構築しようとしている新しい科学領域の重要なファクターであると感じています。同時に、私自身、改めていのちを守るための、人間の巧妙な心身の仕組みを改めて認識した次第です。』 巻頭言より

目次
特集1 こころとからだをストレスから守る仕組みを探る

ストレスの仕組みと心身の健康・・・鈴木 はる江(人間総合科学大学・大学院 教授)
ストレスとアロスタシス・・・久住 武(人間総合科学大学・大学院 教授 人間総合科学大学心身健康科学研究所副所長)
心身の健康と社会環境-ストレスにおける脳の中心的な役割・・・ブルース・S・マキューエン(ロックフェラー大学神経内分泌学研究所所長)
<翻訳>新井 康允(人間総合科学大学人間科学部学部長)、小岩 信義(人間総合科学大学心身健康科学研究所主任研究員 人間総合科学大学講師)
パネルディスカッション・・・新井 康允、林 ?治(人間総合科学大学客員教授) 、久住 武、鈴木 はる江、小岩 信義

特集2 心身健康科学調査班報告書2009

01 はじめに:心身健康科学調査班の調査活動について・・・調査班班長 久住武(人間総合科学大学・大学院 教授、心身健康科学研究所副所長)
02 Bruce S. McEwenと語る「新しいストレス概念」in Kyoto・・・インタビューイ:ブルース・S・マキューエン(ロックフェラー大学)<翻訳>:小岩信義
03 調査報告レポート
(1)エストロジェンの作用と心身健康科学・・・鍵谷方子(人間総合科学大学 講師)
(2)脳科学の視点からブルース・マキューエンの研究と心身健康科学との接点を考える・・・小岩信義(人間総合科学大学講師、人間総合科学 心身健康科学研究所主任研究員)
(3)アロスタティック負荷がもたらす海馬萎縮へのコルチゾールの作用機構・・・庄子和夫(人間総合科学大学 准教授)
(4)ストレスとアロスタシス・・・久住武(人間総合科学大学・大学院 教授、心身健康科学研究所副所長)

特集3
痛みは何故あるのか―防御あるいは罰?―
ロバート・F・シュミット名誉教授(ドイツ・ビュルツブルグ大学)
<翻訳>
鍵谷方子(人間総合科学大学 講師)

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第5号 特集「よりよく”老い”を生きる~あなたは”老い”をどう生きますか~」

発行:人間総合科学大学、日本心身健康科学会
ISSN 1884-6262

「よりよく”老い”を生きる~あなたは”老い”をどう生きますか~」  人間総合科学大学 2008年第3回生涯学習特別講義「よりよく”老い”を生きる~あなたは”老い”をどう生きますか~」(2009年3月14日開催)の講演録をまとめたものです。

 『「老い」を、生命、健康、生涯の連続的なあり方として考えていく
 私たち日本の文化には、若さよりも「老い」を尊ぶ文化がありました。特に江戸時代、当時の多くの文献には「老後」という言葉は使われておらず、その代わりに「老入」という言葉が多用されています。 つまり、「老い」は人生のエンディングではなく、ライフサイクルの一つのスタートであることですが、江戸時代の人々は、「老い」を発達段階のひとつの入り口であると考えていたと見てもよいのではないでしょうか。 関連して、禅の文化を海外に広めた仏教学者・鈴木出拙は「90歳にならなけばわからないことがある」と述べて、人生における「老い」の大切さについて重要な示唆を示しています。 つまり、「老い」とは、それまでの時間の蓄積であり、これまで生きてきた「生い」の集大成でもあるのです。これは、心身健康科学でいう生涯発達、つまり生涯を通じて人の発達を考える、ライフサイクル全般を人間の成長期であるという考え方に通じるものがあり、すなわち「老い」も、発達段階のいちステージとしてとらえて、高齢期の身体的・精神的発達の軌跡を、幼少期から青年期、さらに壮中年に続く、生命、健康、生涯の連続的なあり方として考えていくというものです。
 今回のテーマ「よりよく”老い”を生きる」では、高齢化社会に生きる知恵について、本学・建学の精神に示された「こころ」「からだ」「文化」の3つの領域を統合し、さまざまな「老い」「生い」の姿をとらえ、私たちが提唱しているライフプロモーションという新しい概念(「いのち」の運用)のひとつの側面を示します。 』巻頭言より

目次
文化・社会環境から“老い”を考える・・・大東 俊一(人間総合科学大学 人間科学科学科長)
ライフサイクルから“老い”を考える・・・佐藤 優子(人間総合科学大学教授)
社会保障政策から“老い”を考える・・・阿部 正俊(人間総合科学大学 特任教授)
終末期医療から“老い”を考える・・・青木 清(人間総合科学大学)
ディスカッション・・・久住 眞理(人間総合科学大学学長)、大東 俊一、佐藤 優子、阿部 正俊、久住 武(人間総合科学大学教授)

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第4号 特集「脳と心の進化~なぜ宇宙は人類をつくったのか~」

発行:人間総合科学大学、日本心身健康科学会
ISSN 1884-6262

「脳と心の進化~なぜ宇宙は人類をつくったのか~」  人間総合科学大学 2009年第1回生涯学習特別講義「脳と心の進化~なぜ宇宙は人類をつくったのか~」(2009年7月11日開催)の講演録をまとめたものです。

 『「いのちは繋がっている」
 今、私たちは、現実に多くの問題を抱えながら、日々時間に追われ、何かに迫られるような思いで生きています。
 今回の生涯学習特別講義では、ふと歩みを止めて、遠い人類の歩みに思いをはせ、さらに地球、宇宙という極大な空間へと想念を広げ、インフレーションを起こした宇宙誕生まで遡り、私たち人類の「立ち位置」について考えてみた。私たちは、宇宙の誕生から、地球の誕生、その地球に生命が生まれ、人類の祖先が誕生し、ホモ・サピエンスとして進化してきたのだ。その意味で、人類は、物質、そして遺伝子という生命の連続性の中に生きていることが理解できる。
 一方で、視点を大きく転換し、私たちのからだを形づくっている、臓器や器官、さらに細胞や有機分子に目をむけ、より微細な世界を探りながら、私たちヒトの「立ち位置」を考えてみる。すると、私たちが、ひとつの受精卵から出発し、成熟した個体としてこの世に生まれ、成長、発達をとげ、次の世代へと遺伝子を伝え、そして老化、死へと向かう生命の連続性の中に存ることが実感できる。
 それは、137億年前から今日に至るまでの「いのち」が繋がっているということでもある。私たちは、その「いのち」の繋がりのダイナミックなプロセスを踏んで、いま、この場に、存在する。今回は、短い時間ではあるが、生命科学の、脳科学の、宇宙物理学の、分子生物学の、それぞれの立場から、私たち人間の「立ち位置」について議論した。 』巻頭言より

目次
いのちは繋がっている・・・久住 眞理(人間総合科学大学学長)
なぜ宇宙は人類をつくったのか・・・桜井 邦朋(早稲田大学理工学部総合研究センター客員顧問研究員)
脳の進化、こころの深化・・・大隅 典子(東北大学大学院医学系研究科教授)
人類の進化・・・青木 清 (人間総合科学大学教授)
進化は偶然の結果なのか、必然の結果なのか-呼吸をめぐって・・・庄子 和夫 (人間総合科学大学准教授)
われわれはどこから来たのか、われわれは何者か、われわれはどこに行くのか-宇宙物理学、脳科学、生命科学、分子生命学から-・・・久住 眞理、桜井 邦朋、大隅 典子、青木 清、大東 俊一(人間総合科学大学人間科学部学科長)、久住 武(人間総合科学大学教授)

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第3号 特集「Knowledge for well-bing -よりよく生きるための知恵 ~「こころ」と「からだ」の健康を科学する~」

発行:人間総合科学大学、日本心身健康科学会
ISSN 1884-6262

「Knowledge for well-bing -よりよく生きるための知恵 ~「こころ」と「からだ」の健康を科学する~」  心身健康科学シリーズ発刊記念講演として開催された人間総合科学大学・2008年第1回生涯学習特別講義「Knowledge for well-bing -よりよく生きるための知恵 ~「こころ」と「からだ」の健康を科学する~」(2007年7月12日開催)の講演録をまとめたものです。

 『「こころとからだの調和によって、本来の「生」が活動する」
 かつて健康は、病気ではないことと思われていた。しかし、それは形だけのものであってひとつの現象でしかない。人間は常に連続する「生」「老」「病」「死」のあいだに存在する。ゆえに心身の調和こそ、本来の健康なのである。だからこそ「人は、からだが病気を患っていたとしても、こころまで病ませてはならない。逆にこころがいかに病んでいるからといって、からだまで傷めてはならない」のである。この点については、私の講演録を読んでいただきたいが、実は日々の平穏、平和という概念にも“調和”という考え方が必要である。さらに創造的な「知」(と「未知」)についても同じ考え方が通用するだろう。今回の生涯学習特別講義<「こころ」と「からだ」の健康を科学する>では、私なりに“調和”という視点からそれぞれの先生方のご講演を拝聴した。 』巻頭言より

目次
こころとからだの調和によって、本来の「生」が活動する・・・久住 眞理(人間総合科学大学学長)
ヒトはなぜ病気になるのか-進化生物学からみた「よりよく生きるための知恵」・・・長谷川 眞理子(総合研究大学院大学先導科学研究科教授)
脳、こころの健康・・・久住 武(人間総合科学大学教授)
こころ・脳の発達を考える-大人の脳に神経細胞の新生はないというドグマは死んだ・・・新井 康允(人間総合科学大学人間科学部学部長)
脳・こころと身体の相互作用のメカニズムの基礎・・・鈴木 はる江(人間総合科学大学教授)
ポジティブヘルス(積極健康)とヘルスプロモーション・・・川口 毅(人間総合科学大学教授)
現代人に必要なメンタルヘルスマネジメント・・・筒井 末春(人間総合科学副学長)
心身健康科学がめざすもの-Knowledge for well-bing・・・久住 眞理(人間総合科学大学学長)

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第2号 特集「現代の家族を考える-家族病理と心身のケア-」

発行:人間総合科学大学、日本心身健康科学会
ISSN 1884-6262

心身医学  転換期にある現代家族の問題点をテーマに開催された人間総合科学大学・2007年度第1回 生涯学習特講「現代の家族を考える-家族病理と心身のケア-」(7月14日開催)の講演をまとめたものです。

目次
家族病理の実際と臨床・・・斉藤 学(家族機能研究所代表 アライアント国際大学/CSPP臨床心理学大学院主任教授・精神科医)
難聴を主訴とした例から家族を考える・・・久住 武(人間総合科学大学教授)
現在の家族を考える 家族病理と心身のケア-「問題」を持つ子と家族のサポート・・・中野 博子(人間総合科学大学教授)
障がいをもつ子供の同胞のケア・・・島田 凉子(人間総合科学大学教授)

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第1号 特集「脳を育む、心を育てる~心身の成長と脳の発達~」

発行:人間総合科学大学、日本心身健康科学会
ISSN 1884-6262

行動科学概論  最先端の脳科学の研究者や教育者が参加し、乳幼児の発達、性の分化、発達段階の脳の役割、脳と心の教育、脳科学とよりよい生…といったテーマで開催された人間総合科学大学・2006年度第4回 生涯学習特講「脳を育む、心を育てる~心身の成長と脳の発達~」(3月17日開催)の講演をまとめたものです。

『「脳を育む、心を育てる~心身の成長と脳の発達~」
私たちは、「こころの座」といわれる脳の働きによって、物を観察することや感情を表現すること、経験した物ごとを記憶したり、主張を訴えたりすることができます。脳は、100億個以上の神経細胞と、総数10兆個にも及ぶ神経細胞同士の結合によって、神経ネットワークを形成し、相互に情報交換を行っていますが、この情報交換によって、私たちは高度な精神活動や行動を実現し日常生活を営むことができます。また、人間は、言語と文字を創造し、脳の内側にある情報を、他者に伝え、身体の外側に記録することを可能にしました。その結果、人間同士が情報の共有を果たし、さらに歴史という時間の中で文化を継承していくという営為を手にしました。
 2007年3月17日(土)、人間総合科学大学において開催された2006年度第4回生涯学習特講「「脳を育む、心を育てる ~心身の成長と脳の発達~」では、最先端の脳科学の研究者や教育者が参加し、乳幼児の発達、性の分化、発達段階の脳の役割、脳と心の教育、脳科学とよりよい生…といった幅広いテーマで、心身の健全な成長と脳の発達の関連を議論しました。
 本誌は、その際の講演録を収録したものですが、この生涯学習特講は「今の時代に“よりよく生きる”ことを希求する人々」に“学び”の機会に遭っていただきたいという人間総合科学大学の教育理念を背景に開催されています。
 「こころ」と「からだ」と「文化」の3つ領域から人間諸科学を構成し、これらを学際融合的に統合しながら「人間をより深く理解する」ことを目的にした人間総合科学から、脳科学への新たなアプローチがこの小冊子に収録されています。 』巻頭言より

目次
乳幼児の発達とストレス・・・久住 武(人間総合科学大学教授)
脳の性の分化-”らしさ”を育む脳科学・・・新井 康充(人間総合科学大学人間科学部学部長)
脳を育む母子間のバイオコミュニケーション・・・和田 圭司(国立精神・神経センター神経研究所疾病研究第四部部長)
情動発現と社会的認知機能の発達における扁桃体の役割・・・西条 寿夫(富山大学大学院医学薬学研究部システム情動科学教授)
脳・心と教育・・・小泉 英明(日立製作所基礎研究所役員待遇フェロー)
人間総合科学と脳科学-新しい科学から学ぶ”よりよい生”の原点・・・久住 眞理(人間総合科学大学学長)

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